Nゲージ マロネ29 1〜(マロネ37300)


K1031 マロネ29 1〜(マロネ37300) 組み立てキット  [\3,900+税]  【2023年7月発売】 
本製品は別付けの二段雨樋を取付けなくても製作できます(二段雨樋は別売となります(K3091))

戦前は急行や普通列車などで、戦後は急行「安芸」「阿蘇」「瀬戸」などで使用された鋼製客車初の寝台車、マロネ37300(マロネ29 1〜)を模型化。
組立例は、戦前の急行17・18列車(名士列車)などで使用された頃のマロネ37300前期形としています。

●初期鋼製客車ならではの、天地寸法の小さい側窓、側板接手(縦の帯)、スハ32等よりも窓位置の高い扉といった特徴を再現。
●マロネ37300前期形と後期形で異なる電池箱が付属。
●車内の仕切が付属。
●煤除けの網戸と、日除けの鎧戸が付属。
 また、おまけ部品として、晩年のオハ31などに取付けられていた一段式の鎧戸も16枚付属します。
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。


本製品に付属の網戸(煤除け)を取付けた状態です。

組立例は、別貼りの二段雨樋(K3091)を取付けていますが、本製品の雨樋部は切妻客車製品と同様の構造に変更したため、二段雨樋を付けずに組み立てることも可能になりました。
(この場合、雨樋が0.2ミリほど細くなります)
(二段雨樋を取付ける場合は切妻客車製品と同様、雨樋取付面の下端を合わせて取付)


 
給仕室窓には鎧戸を取付けています。
また、初期鋼製客車の特徴の側板接手(側板の繋ぐ部分の縦の帯)を簡易的に表現しています。(上写真では左から2・3枚目の窓の間)



プラ内装部品「K4015 戦前形ロネ用寝台」を取付けました。(白い部品)
また、便所・洗面所・給仕室の仕切が付属します。


本製品の内容です。
マロネ29 1〜は過去にキングスホビーで製品化していましたが、最近の客車製品と同様、車体と屋根をネジ止めも可能な構造に変更しています。(ネジは別売)
・車体側板下側の部品は鎧戸と網戸です。
・マロネ37300の電池箱は一般的なタイプと異なる形状で、前期形と後期形でも異なるため、エッチング板の電池箱が4つ付属します。
・本製品にも「K3923 二重屋根客車デッキ開放用部品」は使用できますが、初期鋼製客車とスハ32等では扉の窓位置が異なるため、本製品にはこの部品用の扉も4枚付属します。



■別途購入品
【屋根・妻板・床板・ベンチレーター】
 K4036  二重屋根客車プラパーツセット (各2輌分入) 
【床下機器】
 K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【台車】
 K3059 プラ床板用TR71台車
 ●各社 片側絶縁車輪 6ヶ必要
  GM製<8643>集電非対応車輪 などの中空軸車輪(プラ車軸)の場合、台車側梁と枕梁の間をテープ等で絶縁し、台車片側は「K3502 プラネジ」で固定)
 ●各種カプラー   いずれか2ヶ必要
  KATO製 カトーカプラーN(黒) 11-702(20ヶ入)
  GM または KATO製 アーノルドカプラー(要スプリング)
【幌】  
 GM製<8612>貫通幌(客車・旧国型 グレー)
 または GM製<8611>貫通幌(客車・旧国型 ブラック)
【窓セル】
 透明プラ板、塩ビ板など
【内装】
 K4015 戦前形ロネ用寝台
【インレタ】 
 □形式   K3077 W寝台車2・展望車インレタ
  (マロネ37300・マロネ29 4・スロハ38 1・マハ29 70用 各1輌分入)        
 □窓下の標記類など[白](青帯に必要)  K3065 等級標記他インレタ(白)
 □窓下の標記類[黒](淡緑帯のみ必要)  K3073 等級標記・スニ41他インレタ(黒)  (実際は青文字なので代用)

(任意) 【屋根取付ネジ】
 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入)
  入手困難な方にはキングス製ネジもご用意しました。
  →K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)
(任意) 【別貼り ウインドシル・ヘッダー】 
 K3104  ウインドシルB(幅狭)  (7.5輌分入)
 K3105  ウインドヘッダー (9輌分入)
(任意) 【デッキ扉開放用部品(上級者向け)】
 K3923 二重屋根客車デッキ開放用部品


 マロネ29 1〜は、昭和3年3月〜5月に二等寝台車マロネ48500形として登場し、マロネ37300形、マロネ37形を経て、昭和28年6月にマロネ29形となった車輌です。
 マロネ37300形は、昭和3年2月〜5月にマロネ48500形として33輌が登場し、同年10月にはマロネ37300形へ形式変更し、同年12月から翌4年3月にかけて10輌が増備されました。基本的に木製の二等寝台車スロネ28500形を鋼製にした形式で、車内にはツーリスト形と呼ばれるレール方向に並ぶ開放寝台が設けられ、定員は28名となっていました。その他の特徴は同時期の鋼製客車と同様で、窓の上下寸法は木製客車と変わらず、側板などが鋼製となったほかは、木製客車の最終製造グループと大差ない形態で、車内設備についても同様でした。台枠や台車も木製客車最終グループとほぼ同一で、魚腹台枠・TR71台車が採用されています。マロネ48500形として登場した33輌は当初、真空制動、屋根水槽式でしたが、マロネ37300形として昭和3〜4年に増備された10輌については、空気制動、床下水槽式となり、魚腹台枠の横にカマボコ形の水槽が取付けられました。元マロネ48500形の33輌も、昭和4〜6年頃に空気制動、床下水槽式に改造されましたが、新設された水槽はやや角ばったものとなりました。
マロネ37300形は、急行17・18列車(名士列車)をはじめとする多くの急行列車や普通列車で使用されましたが、昭和16年10月にマロネ37形(マロネ37 1〜43)に形式変更された後、19年7月〜20年3月には戦時改造で36輌が座席車化されてマハ47形となり、寝台車のまま残るのはマロネ37 7・19・26・28・31〜33の7輌のみとなりました。
 戦後、寝台車で残る7輌は連合軍用として接収され、接収解除後、昭和28年6月にはマロネ29 1〜7となりました。これらは急行「阿蘇」「安芸」「瀬戸」のほか「霧島」などでも使用されましたが、マロネ29 5〜7は35年5月7日に、マロネ29 1・4は37年1月4日、マロネ29 2・3は9月29日に廃車となりました。

 なお、戦時中にマハ47形となった36輌の内、7輌は戦災で廃車となりましたが、その他の車輌の経過は以下の通りです。
●昭和25年頃、13輌が部隊輸送用寝台車マハネ37形に改造され、28年6月にはマハネ29形となりましたが、31年に5輌がマハ29形(70〜74。39年3月廃車)に、32年には4輌がスヤ39形に、33年には3輌がカニ29形に、34年には1輌がカニ38形に改造されています。
●昭和27・28年には、木製客車の鋼体化で不足する普通列車用の二三等座席車を補うため、16輌がスロハ38形(1〜16)に改造されました。二等側は窓配置に合わせて、向かい合わせの固定式座席が32人分並び、三等側は窓配置と無関係に48人分が配置されています。昭和38年には1輌が廃車となり、残りの15輌はそのままの室内でスハ38形に格下げされましたが、38〜41年に全車廃車となりました。



■リンク
アルモデル
キングスホビーアーカイブ
アルモデル キングスホビー製品ページ
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