Nゲージ マロネ39(マロネ37400)マロネ29103〜(マロネ37414〜)


K0415 マロネ39(マロネ37400) 組み立てキット  [\3,900+税] 【2023年8月発売】 

●急行「銀河」「霧島」「西海」などで使用された二等寝台車マロネ39を模型化。
●戦前の特急「富士」「櫻」などで使用された原形のマロネ37400や、それの戦後のマロネ29 101・102(原形扉)としても製作可。
本製品は別付けの二段雨樋を取付けなくても製作できます(二段雨樋は別売となります(K3091))
●マロネ39の特徴のデッキ閉塞部も再現。
 マロネ39 1の木製高窓扉、マロネ39 2・3の木製大窓扉(スロ60用と同形、写真の形態)が付属。
●車内の仕切はマロネ39用とマロネ37400用が付属。
●煤除けの網戸や、マロネ39の寝台ハシゴも付属。
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。


マロネ39の寝台側です。
片側のデッキを閉塞して洗面所が設けられ、その部分はこの形式にしか見られない独特の形態となっています。(写真右側)


組み立て例では寝台ハシゴと網戸を取付けています。
(実際には網戸には網が付くので、網の向こう側が見えにくくなると思われますが、今回は省略)


マロネ39は片側のデッキを閉塞して洗面所が設けられたので、この側には貫通扉が追加されています。
(※実車写真では車体色のようです)


車内の仕切はマロネ39用(写真)とマロネ29用が付属します。


本製品の内容です。



 ■別途購入品
【屋根・床板】
 K4030 丸屋根客車屋根セット (2輌分入) 
 または K4033 切妻・丸屋根客車屋根セット (各1輌分入) 
【床下機器】
 K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【ベンチレーター】
 K4037 ガラベンセット (40ヶ入、等級表示灯も付属)
【内装】
 (マロネ37400)  K4014 戦前形ロネ用寝台 (1.5輌分入)
 (マロネ39)  K4004  10系客車用寝台
【台車】
 K3060 プラ床板用TR73台車
 ●各社 片側絶縁車輪 6ヶ必要  (中空軸車輪の場合、台車側梁と
 枕梁の間をテープ等で絶縁し、台車片側は「K3502 プラネジ」で固定)
 ●各種カプラー  いずれか2ヶ必要
 KATO製 カトーカプラーN(黒) 11-702 (20ヶ入)
    GM または KATO製 アーノルドカプラー(要スプリング)
【窓セル】
 透明プラ板、塩ビ板など
【幌】
 GM製<8612>貫通幌(客車・旧国型 グレー) または <8611>(ブラック)

【インレタ】 
□形式 
 K3062 優等寝台/食堂車用(丸屋根)インレタ (マロネ39 1用 1輌分入)
 K3082 富士(昭和5年)インレタ (マロネ37405用 1輌分入)
□窓下の標記類など[白] 
 K3065 等級標記他インレタ(白)
□窓下の寝台(黒) (淡緑帯に必要 (実際は青なので代用))
 K3073 等級標記・スニ41他インレタ(黒)

(任意) 【屋根取付ネジ】
 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入)
 入手困難な方にはキングス製ネジもご用意しました。
 →K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)
(任意) 【二段雨樋】
 K3091 雨樋 (6輌分入)
(任意) 【別貼り ウインドシル・ヘッダー】 
 K3103  ウインドシルA(幅広) (7.5輌分入)
 K3105  ウインドヘッダー (9輌分入)
(任意) 【デッキ扉開放用部品(上級者向け)】
 K3922 丸屋根客車デッキ開放用部品



 マロネ39形は、マロネ37400形として登場し、戦時中に三等座席車マハ47形に改造された車輌の一部を寝台車に再改造した形式です。
 マロネ37400形は、昭和8〜16年に46輌が製造された二等寝台車で、基本的にマロネ37350形(のちのマロネ29 21〜)の二重屋根を丸屋根に変更した形式です。戦前の二等寝台車として標準的なツーリスト形と呼ばれるロングシート状の寝台を備える点や、窓配置などに大きな変化はなく、初期製造の車輌はウィンドシル・ヘッダーなどにリベットの付く形態でしたが、昭和14年以降に製造のマロネ37414〜37445は全溶接構造となってリベットがなくなっています。
 マロネ37400形は特急「富士」「櫻」のほか全国の急行列車などで使用され、昭和16年10月にマロネ37 93〜138となりましたが、戦時改造で14輌が座席車のマハ47形となりました。(リベット付11輌、リベットなし3輌) また、それらのうちマロネ37が2輌とマハ47の5輌が戦災廃車となっています。
 昭和25年には、マハ47形として残存した9輌のうち3輌を二等寝台車に改造し、マロネ39形が登場しました。これは翌年に製造される新製二等寝台車(スロネ30形)の試作車として1輌を新製予定だったものを改造車3輌に変更したもので、当時は日本人の乗れる二等寝台車が皆無だったため、定員を多く確保するために片側のデッキをなくして区分寝室式に改造することとなり、4人用の区分室を8室備えて、定員は原形より4人増の32人となりました。
マロネ39形は昭和25年5月から急行「銀河」で、戦後初の日本人向け二等寝台車として連結開始され、その後は「霧島」で、30年7月からは「西海」で定期運用されたほか、「高千穂」「北陸」などでも使用されましたが(予備車?)、30年代前半には定期運用がなくなって主に団臨用となり、マロネ39 1・2が39年12月、3が41年3月に廃車されました。
 一方、マロネ39形にならずマハ47形のまま残った6輌のうち5輌は、昭和28年6月にマハ29 101〜105(リベット付:101〜104)となり、35年にマハ29 105が台枠を使用してオシ17 2051に改造されたほかは、以後も普通列車で使用され、37〜40年に廃車となりました。残りの1輌は、昭和25年に部隊輸送用寝台車マハネ37 13に改造され、28年6月にマハネ29 101となり、31年に座席車に再改造されてマハ29 106となりましたが、34年にはオシ17 2055に改造されました。
 戦時中にマハ47形に改造されず二等寝台車のままで残っていた30輌は戦後、連合軍に接収され、返還後の昭和28年6月にマロネ29 101〜130(リベット付:101・102)となり、二等寝台車の主力として幹線の急行列車を中心に使用されましたが、38年8月〜42年11月に廃車となりました。(マロネ29 101は昭和40年9月、102は39年3月廃車)




K0411 マロネ29 103〜(マロネ37414〜) 組み立てキット  [\3,400+税] 【2019年7月発売】 
※キングスホビー旧製品と異なり、台車のほか、屋根や床下機器などのパーツも別売となります。(別途購入品参照)


戦前製の代表的寝台車マロネ29のうち、最多数派の、丸屋根で全溶接車体のマロネ29 103〜130(マロネ37414〜37445)を模型化しました。
写真は、晩年のぶどう色2号・淡緑帯のマロネ29 109としての組立例です。
(※実際は窓下に「寝台」標記(青文字)と、出入台横に等級標記の「1」が入ります)
同車は、戦前製ロネとしては珍しく、便所・洗面所窓枠が二段の窓枠に更新されており、急行「まりも」で使用された後は団臨用になったと思われます。


マロネ29 100番代は、上写真右側の洗面所窓配置が変更(デッキ横の窓幅を拡大し、隣の窓は閉塞)された車両が複数確認できますが、マロネ29 109は晩年までこの改造が行われなかったようです。
旧製品のマロネ29 103〜キットは、洗面所窓配置が変更された車両を模型化していましたが、本キットは、原形の車両を基本にしつつ、小加工で洗面所窓配置変更できるようにしました。

◆車体(妻板以外)と雨樋、車内の仕切、屋根ステップは真鍮エッチング板で、本製品に付属します。
◆妻板・屋根・床板、床下機器、ベンチレーターはプラ製で、別途購入品になります。


●マロネ29 103〜は、過去にキングスホビーで製品化していましたが、構造を改良するとともに、より多彩な形態で組めるように変更しました。
・最近の客車製品(スロ51など)と同様、組み立てやすさを向上
・原形の形態を基本としていますが、付属の窓塞ぎ板と窓枠を用いることで、戦後、洗面所窓を1ヶ所埋めた車輌や、緩急車化改造車のマロネフ29 111・112としても製作可能。
・晩年に便洗所窓枠を二段窓に更新した車輌としても製作可能。
・原形木製扉のほか、木製高窓扉4ヶ・Hゴム扉2ヶ・開閉窓付扉2ヶが付属
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。
●車体と屋根をネジ止めも可能な構造。(ネジは別売)
 (既発売の「スロ51」「切妻のハネ」と類似の構造)
●車体外板と内板の貼り合わせの際の位置決めガイドを設けるなど、組み立てやすさにも配慮。
 (「スロ51」「切妻のハネ」「マシ29 105〜」「マロネ38」等と同様)



車内にプラ内装部品「K4015 戦前形ロネ用寝台」を取付けました。
ロングシート状の寝台ですが、寝台間の仕切が目立ちます。



別途購入品
【屋根・床板】
 K4030 丸屋根客車屋根セット (2輌分入) 
 または K4033 切妻・丸屋根客車屋根セット (各1輌分入) 
【床下機器】
 K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【ベンチレーター】
 K4037 ガラベンセット (40ヶ入)
【内装】
 K4015 戦前形ロネ用寝台 (1.5輌分入)
【台車】
 K3060 プラ床板用TR73台車
  ●各社 片側絶縁車輪 6ヶ必要
   (GM製 集電非対応車輪 8631 など)
    ※TR73台車の説明書では『8613』となっていますが誤りです。
   (中空軸車輪の場合、台車側梁と枕梁の間をテープ等で絶縁し、台車片側は「K3502 プラネジ」で固定)
  ●各種カプラー いずれか2ヶ必要
   KATO製 カトーカプラーN(黒) 11-702(20ヶ入)
          マグネマティックカプラーMT10 11-711(4ヶ入)
   GM または KATO製 アーノルドカプラー(要スプリング)
【幌】
 GM製 (8611) 貫通幌(客車・旧国型 ブラック) (10ヶ入)
【窓セル】 透明プラ板、塩ビ板など
【屋根取付ネジ】 ※屋根を接着で固定する場合は不要
 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入)
 入手困難な方にはキングス製ネジもご用意しました。 →K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)

【インレタ】
 ●形式  そのまま使用可能なものは品切れのため、下記のマロネ29用を切り貼りしてください。
  K3075 十和田・W寝台車インレタ  (マロネ29 21〜・31 各1両分)
  K3077 W寝台車2・展望車インレタ  (マロネ29 1〜 1両分)
  K3083 富士(昭和5年)インレタ  (マロネ37400 1両分)
  K3094 不定期燕インレタ  (マロネ37400 1両分)
 □窓下の標記類など[白](いずれも必要)
  K3065 等級標記他インレタ(白)
 □窓下の標記類[黒](淡緑帯のみ必要)  
  K3073 等級標記・スニ41他インレタ(黒)  (実際は青文字なので代用)



 マロネ29 103〜を含むマロネ29 100番代は、昭和10年にマロネ37400形として登場し、昭和16年までに46輌が製造され、昭和16年10月にマロネ37 93〜138を経て、昭和28年6月にマロネ29 101〜130となった車輌です。基本的にマロネ37350形(のちのマロネ29 21〜)の二重屋根を丸屋根に変更した車輌で、700o幅の窓を2つ1組で並べた形態や、戦前の二等寝台車として標準的なツーリスト形と呼ばれるロングシート状の寝台を28人分備える点などは同様です。初期製造の車輌はウィンドシル・ヘッダーなどにリベットの付く形態でしたが、昭和14年以降製造の車輌(以下、後期車)は全溶接構造となってリベットがなくなっています。
 登場後は、特急「富士」「櫻」のほか、全国の急行列車などで使用されましたが、リベット付の初期製造車の大部分と、後期車のうち3輌は戦時改造で座席車のマハ47となり、また戦災で後期車1輌を含む計7輌が廃車となっています。

 戦後、二等寝台車として残っていた30輌は連合軍に接収され、返還後は二等寝台車の主力として幹線の急行列車を中心に使用されましたが、昭和34年のオロネ10登場で、順次これに置換えられ、団臨用となっていきました。
 昭和38年には団臨用の緩急車として、マロネ29 113・114を改造してマロネフ29 111・112が登場しました。この2輌は、洗面器を更新すると共に喫煙室が拡大され、この部分の窓が1ヶ所埋められるなど、外観も変化しましたが、同様の改造例はマロネ29 100番代でも複数見られます。(マロネ29 109は晩年もこの改造が行われなかったことが確認できますが、同車は便洗所窓枠が二段窓に更新されています)
 マロネ29 100番代は昭和38年から廃車が進められ、急行列車での定期運用は昭和40年、新大阪−西鹿児島間の「しろやま」を最後に消滅し、昭和42年までに全車廃車、形式消滅となりました。また、マロネフ29 111・112も昭和43年に廃車されています。


●マロネ29 103〜 主な使用列車
「富士」(推定)
「あさかぜ」「明星」「月光」「瀬戸」「出雲」「阿蘇」「高千穂」「筑紫」「西海」「早鞆」「しろやま」
「北上」「北斗」「十和田」「いわて」「津軽」「北陸」「まりも」など







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