Nゲージ スシ28 1(スシ37740)/ マシ29 1〜


K1042 スシ28 1(スシ37740) 組み立てキット  [\3,900+税]  【2022年8月発売】 

戦前は特急「富士」「櫻」「燕」などで、戦後は特急「はと」、急行「阿蘇」「みちのく」などで使用された、二重屋根のスシ28を模型化。
組立例は登場時のスシ37740形のうち、デッキ扉部の窓部にリブが付き、TR74台車(TR71と同型)のスシ37752としています。



●本製品は登場時のスシ37740形を基本に模型化、扉部形状が変更されたスシ28 1としても製作可。
●スシ28 3・4は、扉部閉塞板が2つ(0.5輌分)付属するので、本キットを2つ用意することで製作可。
●スシ28 5は、プラ板等で扉部を塞ぐことで製作可。
●「K3908 KM形床下冷房」を取付ける事で、冷房付スシ37・マシ29 1〜4(扉部閉塞前)としても製作可。
●調理室窓を開けた窓枠も付属。
●座席車化改造車マハ47・マハ29用の窓枠も付属。(デッキ扉はスハ32等の他キット部品が必要です)
●スシ28 2は、発売中のマシ29 1〜キット(本ページ下参照)で製作できます。
●調理室等の仕切が付属します。
◆車体(妻板以外)と雨樋、明り窓、車内の仕切は真鍮エッチング板で、本製品に付属します。
◆妻板・屋根・床板、床下機器、ベンチレーターはプラ製で、別途購入品になります。
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。





本製品の内容です。

●扉部はスシ37752などの窓部リブ付を基本としているので、スシ37751などの窓部リブなしとする場合、扉内板を切り離して、別部品の扉を組み合わせます。
 (スシ28 1として組む場合は、扉のリブ各部を切断するか、下記のグレードアップ用扉部品を使用)
●本製品には、『K3923 二重屋根客車デッキ開放用部品』を使用して、デッキ部の見栄え向上した状態に近付けるためのグレードアップ用扉部品も付属します。
 (スシ28 1用を含め、4タイプ各2ヶ付属)
 これを使用する場合、扉内板と扉を組み合わせ、扉両脇部(細長い棒)、扉下部の部品を貼り付ける形になります。


イベント・通販限定で、エッチングにやや乱れのあるB級品も販売いたします。(\700引で税別\3,200)

裏面のエッチングが浅いため、車体内板の右側窓枠、その内側の調理室交換用窓枠、貫通扉、右下ランナーの扉などの裏面側が台形になっています。
(ヤスリで削る、デザインナイフで切る等で修正可能)
また、このB級品にて作例を組んだところ、内板両端の接続部と天井部の裏面側を、表側から見えなくなるまで削らないと車体幅が0.1〜0.2mm広くなるほか、調理室仕切の扉孔を拡大する必要がありました。




 ■別途購入品
【屋根・妻板・床板・ベンチレーター】  (半ガラは20ヶ使用)
 K4036  二重屋根客車プラパーツセット (各2輌分入) 
【床下機器】 
 K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【台車】 
 K3059 プラ床板用TR71台車 (スシ37740〜37752)
 K3060 プラ床板用TR73台車 (スシ37753〜37758、スシ28 1〜5)
●各社 片側絶縁車輪 6ヶ必要 (中空軸車輪の場合、台車側梁と枕梁の間をテープ等で絶縁し、台車片側は「K3502 プラネジ」で固定)
●各種カプラー   いずれか2ヶ必要
  KATO製 カトーカプラーN(黒) 11-702(20ヶ入)
 GM または KATO製 アーノルドカプラー(要スプリング)
【煙突上部】
 K4023 食堂車用ガラベン・電動発電機 (煙突上部3ヶ入) (2ヶ使用)
 または K4037 ガラベンセット (煙突上部2ヶ入)
【内装】 
 K4013 食堂車テーブル・イス
【インレタ】
 □形式
  ●K3080 W座席車2・食堂車インレタ
                  (スシ28 1・スシ37746・スシ37754・マハ29 61用 各1輌分入) 
  ●K3026 燕客車用インレタ (スシ37742・37750用 各1輌分、窓下の標記類)
  ●K3083 富士(昭和5年)インレタ (スシ37748用 1輌分入、窓下の標記類)        
 □窓下の標記類[白]  K3065 等級標記他インレタ(白)
【幌】 
 GM製 (8611) 貫通幌(客車・旧国型 ブラック) (10ヶ入)
【窓セル】
透明プラ板、塩ビ板など

(以下任意)
【屋根取付ネジ】
 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入) ※屋根を接着で固定する場合は不要
 入手困難な方にはキングス製ネジもご用意しました。
 →K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)
【別貼り ウインドシル・ヘッダー】 
 K3103  ウインドシルA(幅広)  (7.5輌分入)
 K3105  ウインドヘッダー (9輌分入)



 スシ28 1〜は、昭和5年にスシ37740形として登場し、28年6月にスシ28形となった形式です。スシ37740形は、基本的にスシ37700形の窓高さを拡大した形式で、昭和5・6年に19輌が登場しました。窓高さの拡大の他、窓配置も一部が変更され、台枠も魚腹台枠から長形台枠に変わりましたが、定員30名の食堂や調理室、はめ殺しのデッキ扉部に設けられた冷蔵箱・物置など、車内の配置は同様で、台車は同時期の新製車がTR73を採用していたにもかかわらず、TR71を改良したTR74が採用されましたが、スシ37753〜37758についてはTR73で登場しています。
 登場後は特急「富士」「櫻」「燕」や急行などで使用され、昭和16年10月にはスシ37 39〜57に形式変更されましたが、戦時改造でマハ47 199〜205と調理室付座席車のスハシ48 1〜12(形式標記に小文字でシの記号付)に改造されました(スハシ48 7・8(スシ37 52・53)は工事未了で、実際には食堂車のままでした)。
 戦後はスハシ48形の内9輌が連合軍用として接収されてスシ37形(46・49・51〜57)に復旧し、この内の4輌(46・49・51・57)には直接駆動式の冷房が取付けられました。
 昭和24年11・12月にはスシ37 52・57が接収解除されて特急「はと」や急行201・202列車(後の「みちのく」)などで使用され、他の7輌も27年4月に接収解除されました。  その後の昭和28年6月の称号規定改正で、冷房車の車輌換算法も改正されたことにより、スシ37形の内、冷房なしの車輌(スシ37 52〜56)はスシ28 1〜5(全車TR73台車)となり、冷房付の4輌はマシ29 1〜4(4のみTR73台車)となりました。なお、この頃にスシ28 2〜5のデッキ扉部が塞がれたようですが(時期不明、各車の形態は説明書の図参照)、スシ28 1のみは塞がれず、最後まで登場時に近い形態を保っていました。また、マシ29 1〜4については、昭和29年頃に食堂のベンチレーター撤去と空調蓋の設置が行われ、マシ29 1はこの際に、マシ29 4ではそれより前にデッキ扉部が塞がれたようです。(マシ29 1のデッキ扉部原形の写真が存在)

 スシ28形のうち、スシ28 1〜3は昭和33年10月改正の時点で「阿蘇」に使用されていましたが、スシ28 1は35年夏から「霧島」の予備車となり、スシ28 2・3は36年3月に休車となり、37年3月には3輌とも廃車されました。スシ28 4・5は「みちのく」で使用されましたが、37年1月に廃車となりました。

 スシ28 1〜5以外の、元スシ37740形の経過は以下の通りです。
●昭和28年6月にマシ29形となった4輌は、特急「さくら」や急行「雲仙」「筑紫」「西海」「早鞆」「安芸」「瀬戸」「玄海」「十和田」などで使用されましたが、37〜43年に廃車となりました。
●スハシ48形で連合軍に接収されなかった3輌は、昭和28年3月に食堂車に復旧しスシ48 1〜3となり「霧島」などで使用されましたが、41年までに廃車となりました。
●戦時改造でマハ47形となった7輌は、昭和28年6月にマハ29 61〜67となり、29年頃の更新修繕で鋼体化客車に準じた定員96名の座席車に整備され、36年に2輌がオシ17形に改造されたほかは38〜40年に廃車となりました。






K1043 マシ29 1〜 組み立てキット  [\3,400+税]  【2020年5月発売】 

元スシ37740のマシ29 1〜4を模型化しました。


出入台扉部閉塞、食堂ベンチレーター撤去、空調蓋設置後の昭和29年頃以降の姿を基本にしていますが、食堂部などにもベンチレーター(32系用半ガラ)を取付ける事で、食堂ベンチレーター撤去前の姿や、非冷房のスシ28 2としても製作できます。

組立例は、最晩年に急行「玄海」で使用されてた頃の、ぶどう色2号のマシ29 2としています。
(実際には、晩年のマシ29 2は屋根の明り窓を完全に閉塞していました)


◆車体(妻板以外)と雨樋、明り窓、車内の仕切は真鍮エッチング板で、本製品に付属します。
◆妻板・屋根・床板、床下機器、ベンチレーターはプラ製で、別途購入品になります。
●マシ29 1〜は、過去にキングスホビーで製品化していましたが、最近の客車製品と同様、組み立てやすさ向上などの改良をしました。
・車体と屋根をネジ止めも可能な構造。(ネジは別売)
・車体外板と内板の貼り合わせの際の位置決めガイドを設けるなど、組み立てやすさにも配慮。
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。
●側板デッキ閉塞部の曲げ部に、Pカッター(プラスチックカッター)でスジ掘りが必要ですが、周囲のランナーに位置決めガイドを付けています。
また、スジ彫り練習用板(下写真側板左上の、側板端部に似た部品)が付属するので、先にそちらで練習できます。

本製品の内容です。
キングスホビー旧製品と異なり、スシ37740当時の出入台扉部も付属し、その下部に見えるステップ部なども表現しています。
(出入台扉部が付属するので、側板の出入台閉塞部を、雨樋部を残す形で切り取ることでスシ37740として組むこともできなくはないですが、スシ37740も発売予定です(時期未定))



調理室などの仕切が付属します。
また、プラ内装部品「K4013 食堂車テーブル・イス」を取付けました。(白い部品)



 ■別途購入品
【屋根・妻板・床板・ベンチレーター】
K4036  二重屋根客車プラパーツセット (各2輌分入)   (半ガラは6ヶ使用 (食堂半ガラ撤去前は計20ヶ))
【床下機器】   
K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【台車】  
K3059 プラ床板用TR71台車 (マシ29 1〜3)
K3060 プラ床板用TR73台車 (マシ29 4)
●各社 片側絶縁車輪 6ヶ必要 (中空軸車輪の場合、台車側梁と枕梁の間をテープ等で絶縁し、台車片側は「K3502 プラネジ」で固定)
●各種カプラー   いずれか2ヶ必要
  KATO製 カトーカプラーN(黒) 11-702(20ヶ入)
         マグネマティックカプラーMT10 11-711(4ヶ入)
  GM または KATO製 アーノルドカプラー(要スプリング)
【煙突上部】  
K4023 食堂車用ガラベン・電動発電機 (煙突上部3ヶ入) (2ヶ使用)
または K4037 ガラベンセット (煙突上部2ヶ入)

【内装】  
K4013 食堂車テーブル・イス

【インレタ】 
□形式   K3075 十和田・W寝台車インレタ (マシ29 2・4用 各1輌分入)         
□窓下の標記類[白]  K3065 等級標記他インレタ(白)
【幌】  
GM製 (8611) 貫通幌(客車・旧国型 ブラック) (10ヶ入)
【窓セル】  
透明プラ板、塩ビ板など

(任意) 【屋根取付ネジ】 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入) ※屋根を接着で固定する場合は不要
入手困難な方にはキングス製ネジもご用意しました。
→K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)



 マシ29 1〜は、昭和5・6年にスシ37740形として登場し、28年6月にマシ29形の一員となった形式です。スシ37740形は、基本的にスシ37700形の窓高さを拡大した形式で、19輌が登場しました。窓高さ拡大の他、窓配置も一部が変更され、台枠も魚腹台枠から長形台枠に変わりましたが、定員30名の食堂や調理室、はめ殺しのデッキ扉部に設けられた冷蔵箱・物置など、車内の配置は同様です。台車は同時期の新製車がTR73を採用していたにもかかわらず、TR71を改良したTR74が採用されましたが、スシ37753〜37758についてはTR73で登場しています。
 登場後は特急「富士」「燕」「櫻」や急行などで使用され、昭和16年にはスシ37 39〜57に形式変更されましたが、戦時改造でマハ47 199〜205と調理室付座席車のスハ48 1〜12(形式標記に小文字でシの記号付)に改造されました。戦後はスハ48形の内9輌が連合軍用として接収されてスシ37形に復旧し、この際に一部車輌には直接駆動式の冷房が取付けられました。接収解除後の28年6月の称号規定改正で、冷房車の車輌換算法も改正されたことにより、スシ37形の内、冷房付の車輌はマシ29 1〜4(4のみTR73台車)となり、冷房なしの車輌はスシ28 1〜5(全車TR73台車)となりました。なお、マシ29 1〜4の全車とスシ28 2〜4の出入台扉部が塞がれましたが(マシ29 1は28〜29年の間に施工)、このうちマシ29 1〜4とスシ28 2は平らな鉄板を貼ったのみの簡素な形態で、スシ28 3・4にはシル・ヘッダーも取付けられていました。また、マシ29 1〜4については、29年頃に食堂のベンチレーターの撤去、空調蓋の設置も行われています。
 マシ29 1〜4は特急「さくら」や急行「雲仙」「筑紫」「西海」「早鞆」「十和田」などで使用されたほか、特急「つばめ」のマシ35の代わりに連結されることもありました。昭和33年10月改正の時点では4輌共「雲仙」用となっており、マシ29 4が34年秋頃から「安芸」「瀬戸」用となった他は、35年7月頃まで変化はありませんでした。その後の各車の経過は以下の通りです。
 マシ29 1は、昭和35年7月頃から一時的に「阿蘇」で使用されましたが、36年には保留車(休車と推定)となり、37年7月に廃車となりました。
 マシ29 2は、昭和36年までの経過はマシ29 1と同様ですが、36年10月からは「安芸」で使用を再開し、37年10月からは「玄海」で使用され、43年8月に廃車となりました。これは最後の二重屋根食堂車でした。
 マシ29 3は、昭和35年12月頃まで「雲仙」で使用されましたが、36年3月に休車、38年2月に廃車となりました。
 マシ29 4は、昭和36年9月末まで「安芸」「瀬戸」で、36年10月からは「瀬戸」で使用されましたが、39年12月に廃車となりました。

 なお、マシ29 1〜4以外の元スシ37740形の経過は以下の通りです。
●昭和28年6月にスシ28形となった5輌は、「阿蘇」「みちのく」などで使用されましたが、37年に全車廃車となっています。(出入台扉部がマシ29 1〜4と同形態のスシ28 2は、35年5月まで「阿蘇」で使用、その後は休車となって37年3月廃車)
●戦時改造でスハ48となった車輌の内、連合軍に接収されなかった3輌は昭和28年3月に食堂車に復旧してスシ48 1〜3となり、この際に屋根は戦前の供奉車と同様の形態となったほか、デッキ扉が塞がれ、窓配置も一部変更されました。この3輌は「霧島」などで使用されましたが、スシ48 3は33年に火災で焼失したため台枠がオシ17形に流用され、他の2輌は40・41年に廃車となりました。
●戦時改造でマハ47形となった7輌は、昭和28年6月にマハ29 61〜67となり、2輌がオシ17形に改造されたほかは39年頃までに廃車となりました。





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