Nゲージ オロ40 1〜(スロ31120 張上屋根) / オロ40 24〜(スロ31143〜)  【いずれも2020年9月1日発売】


K0440 オロ40 1〜(スロ31120 張上屋根) 組み立てキット  [\3,400+税]  
※台車のほか、屋根や床下機器などのパーツも別売となります。(別途購入品参照)

●オロ40形のうち、戦前製で張上屋根のオロ40 1〜23を模型化。(旧キングスホビーでは発売に至らなかった製品です)
●標準的構造のオロ40 24〜37よりも細い雨樋を再現。
●側板の出入台上部を妻板端面に届くまで長くし、張上屋根部塗分け用治具が付属するなど、張上屋根車の特徴を再現しやすくしています。


写真は、登場時のスロ31120としての組立例です。
張上屋根車は屋根肩部まで鋼板製となり、その部分は当初、青鼠色とされ、屋根中央の屋根布が貼られた部分とは異なる色になりました。
(色調の詳細は不明)
また、後年の屋根肩部は灰色系の色や車体色で塗られていたようです。


◆車体(妻板以外)と雨樋、車内の仕切、屋根ステップは真鍮エッチング板で、本製品に付属します。
◆妻板・屋根・床板、床下機器、ベンチレーターはプラ製で、別途購入品になります。
◆車体と屋根をネジ止めも可能な構造とし(ネジは別売)、車体外板と内板の貼り合わせの際の位置決めガイドを設けるなど、組み立てやすさにも配慮。
 (既発売の「マロネ29 103〜」などと同じ構造)
●原形木製扉の他に、木製高窓扉とHゴム扉が付属し、便洗所更新窓枠も付属します。
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組み立てできます。


キット内容です。(オロ40 1〜は細い雨樋のため、二段雨樋は付属しません)
・内板の便洗所窓枠2ヶ所を、別部品の二段窓枠に取り換えることで、近代化改造後のオロ40 12などとしても製作できます。
・右上の円弧状の部品は、張上屋根部塗分け用治具です。
・側板左右に配置されている扉は、おまけ部品のデッキ仕切扉です。



未塗装の状態です。(ベンチレーターと幌は未取付)
細い雨樋、側板の出入台上部を妻板端面に届くまで長くするなど、張上屋根車専用の側板としています。
(切妻屋根と組み合わせ、出入台上部の絞りを削って表現、丸屋根妻板とのスキマを埋めるなどして、オロ40戦後形 鋼板屋根車への改造も考えられそうです)

 
妻板は、丸屋根用プラ妻板の雨樋等を削って使用します。
作例では、実車で多数派の、雨樋縦管が妻板側面に付くタイプとしています。
(雨樋と縦管を全て削り、エッチング板で付属の、角形の縦管を妻板側面に接着)
実車では、縦管形状の違い(角形もしくは円筒形)、取付位置の違い(妻板側面もしくは妻面)などの差異がありました。

なお、雨樋等を削る際は、幌吊や銘板なども残さずに平滑に削るほうが、容易かつきれいに仕上げやすいです。
(幌吊はエッチング板で付属するので、付け直しも可)

※屋根は他の丸屋根客車と同じプラ製の丸屋根を使用するため、実車とは屋根Rがやや異なります。

 
左上写真は、雨樋縦管を接着した妻板付近の塗装後です。
妻板と屋根の間のスキマ埋めは全くしてないですが、屋根肩部を車体と塗分ける場合、スキマはほとんど生じないようです。
右上写真の手前側は雨樋縦管を付けてないですが、取付を省略してもあまりわからないようです。



車内にプラ内装部品「K4014 大型ボックスシート」を取付けました。



 ■別途購入品 (オロ40 1〜/オロ40 24〜共通)
【屋根・床板】
 K4030 丸屋根客車屋根セット (2輌分入) 
 または K4033 切妻・丸屋根客車屋根セット (各1輌分入) 
【床下機器】
 K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【ベンチレーター】
 K4037 ガラベンセット (40ヶ入)
【内装】
 K4014 大型ボックスシート (2輌分入)
【台車】
 GM製 (5024) TR23台車
【幌】
 GM製 (8611) 貫通幌(客車・旧国型 ブラック) (10ヶ入)
【窓セル】
 透明プラ板、塩ビ板など

【インレタ】 
□形式
 K3063 優等座席車/44系用インレタ  (スロ31120・オロ40 22・25用 各1輌分入)
□窓下の標記類など[白] (格下げ車のオハ55・オハ41以外は必要)
 K3065 等級標記他インレタ(白)

(任意) 【屋根取付ネジ】 
エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入) ※屋根を接着で固定する場合は不要
入手困難な方にはキングス製ネジもご用意しました。
 →K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)



 オロ40 1〜23は、昭和15年にスロ31120形として登場した2等車です。昭和13・14年に登場していたスロ30960形(後のオロ36形)は国鉄客車で最大の1300o幅の窓を備えていましたが、これは開閉に不便があり、オロ40形では1200o幅に変更されました。また、スロ31120〜31142の23輌は屋根の肩部まで鋼板とした長柱構造(張上屋根)となり、この部分は当初青鼠色とされました。
 登場後は特急「鴎」や急行などで使用され、昭和16年10月にはオロ40 1〜23に形式変更されました。戦災でオロ40 2・6・16・18・23が廃車となり、戦後は14輌が連合軍に接収され、接収解除後は急行「阿蘇」「十和田」「佐渡」、特殊急行1005・1006列車(「早鞆」の前身)、準急「白樺」「妙高」などでの使用が確認できます。
 特別二等車の登場後は見劣りが目立ったため、昭和35年頃、オロ40 2・12・19・20に蛍光灯化、室内化粧板のポリエステル板化などの近代化改造が施工されました。このうち、オロ4012は便洗所窓の二段窓への更新とHゴム扉への取替えが行なわれ、オロ40 19・20では便洗所窓は未更新なものの、Hゴム扉となっていました。
 この頃には主に普通列車や団臨用となっていましたが、オロ40 2008は昭和38年12月、2013は39年1月、5は39年3月にオハネ17形に改造され、その他の近代化未施工車は39年3月に、室内はそのままでオハ55形に格下げとなりました。昭和40年9月にはオロ40 19・20もオハ55形となり、1等車(旧2等車)として残るのはオロ40 12のみとなりました。
 昭和40〜43年には、オハ55形のうち4輌が通勤形化改造でロングシート化、洗面所を撤去されてオハ41 2004・12・2053・54となりましたが、このうちオハ41 2004・12は41年にオハ412051・52に改番され、元オロ40長柱構造車のオハ41形は50番代で揃えられました。これらは普通列車で昭和50年代まで使用され、最後まで残ったオハ41 54は58年1月に廃車となりました。
 一方、オハ55形のうちオハ41形に改造されなかった車輌も、昭和40・41年に4輌がオハネ17形に、41・42年に5輌がマニ36形に改造され、1等車のまま残っていたオロ40 12も41年11月にマニ36形へ改造され、オハ55 2004は42年3月に廃車されました。




K0432 オロ40 24〜(スロ31143〜) 組み立てキット  [\3,400+税] 
※キングスホビー旧製品と異なり、台車のほか、屋根や床下機器などのパーツも別売となります。(別途購入品参照)

●オロ40形のうち、戦前製で標準設計車体のオロ40 24〜37を模型化。


写真は、写真は晩年のオロ40 24〜(ぶどう色2号・淡緑帯)としての組立例です。
(※オロ40 24〜で、Hゴム扉化と便洗所窓の二段窓化された車輌が存在したかは不明ですが、オロ40張上屋根車や戦後形、オロ36の近代化改造車では、その形態の車輌が確認できるため、オロ40 24〜の近代化改造車(28・30〜32)でも同様の車輌が存在した可能性も考えられます)


◆車体(妻板以外)と雨樋、車内の仕切、屋根ステップは真鍮エッチング板で、本製品に付属します。
◆妻板・屋根・床板、床下機器、ベンチレーターはプラ製で、別途購入品になります。
●オロ40 24〜は、過去にキングスホビーで製品化していましたが、構造を改良するとともに、より多彩な形態で組めるように変更しました。
・車体と屋根をネジ止めも可能な構造とし(ネジは別売)、車体外板と内板の貼り合わせの際の位置決めガイドを設けるなど、組み立てやすさにも配慮。
 (既発売の「マロネ29 103〜」などと同じ構造)
●原形木製扉の他に、木製高窓扉とHゴム扉が付属し、便洗所更新窓枠も付属します。
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。


キット内容です。
・内板の便洗所窓枠2ヶ所を、別部品の二段窓枠に取り換えできます。
・側板左右に配置されている扉は、おまけ部品のデッキ仕切扉です。



 オロ40 24〜は、昭和16・17年にスロ31120形の後期車、スロ31143〜として14輌が登場した2等車です。昭和13・14年に登場していたスロ30960形(後のオロ36形)は国鉄客車で最大の1300o幅の窓を備えていましたが、これは開閉に不便があり、オロ40形では1200o幅に変更されました。窓幅が変更されても腰掛間隔は変わりなく、その分吹寄せ(窓柱)が太くなっています。また、スロ31120〜31142の23輌は屋根の肩部まで鋼板とした長柱構造(張上屋根)でしたが、スロ31143以降の14輌は直柱構造(標準的構造)に戻っています。昭和16年10月にはオロ40 24〜に形式変更されましたが、オロ40 33〜37は当初から新番号で登場しました。
 登場後は急行などで使用され、戦災でオロ40 29が廃車となり、戦後は9輌が連合軍に接収されました。接収解除後は特急「つばめ」や急行「安芸」「霧島」「玄海」「雲仙」「早鞆」「みちのく」「北斗」「鳥海」「羽黒」などで使用が確認できます。
 特別二等車登場後は見劣りが目立ったため、昭和35年頃、オロ40 28・30〜32に蛍光灯化、室内化粧板のポリエステル板化などの近代化改造が施工されました。これらの詳細形態は不明ですが、オロ40張上屋根車や戦後形、オロ36の近代化では、Hゴム扉化と便洗所窓の二段窓への更新した車輌も存在しました。(オロ40の近代化では、張上屋根車で、便洗所窓未更新でHゴム扉の車輌が、戦後形では、便洗所窓未更新で木製高窓扉の車輌も確認できます)
 この頃には主に普通列車や団臨用となっていましたが、近代化した4輌以外は昭和39年3月に室内はそのままでオハ55形に格下げとなり、40年9月にはオロ40 30〜32もオハ55形となり、1等車(旧2等車)として残るのは28のみになりました。昭和40・41年には、オハ55形のうち7輌が通勤形化改造でロングシート化、洗面所を撤去されてオハ41 2005〜2007・13・2101・2104・2107となりましたが、このうちオハ41 2005〜2007・13は41年に2102・2103・2106・105に改番され、元オロ40 24〜のオハ41形は100番代に揃えられました。これらは普通列車で昭和50年代まで使用され、最後まで残ったオハ41 2101は58年2月に廃車となりました。
 一方、オハ55形のうちオハ41形に改造されなかった車輌は、昭和40年に1輌がオハネ17形に、41・42年に4輌がマニ36形に改造され、1等車のまま残っていたオロ40 28も42年3月にマニ36形へ改造されました。






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