Nゲージ オロフ33(スロフ31100)
K0437 オロフ33(スロフ31100) 組み立てキット [\4,900+税] 2024年12月発売
●戦前の特急「鴎」、戦後の特急「へいわ」「つばめ」、急行「銀河」「瀬戸」、準急「くろしお」(南海サハ4801連結)などで使用された、広窓の二等緩急車オロフ33を模型化。
●「銀河」運用時の幌を外した状態で組むための幌枠部品付属。
●Hゴム扉や便所・洗面所窓枠更新の二段窓も付属。
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。
●本製品は別付けの二段雨樋を取付けなくても製作できます(二段雨樋は別売となります(K3091))
◆車体(妻板以外)、車内の仕切、屋根ステップは真鍮エッチング板で、本製品に付属します。
◆妻板・屋根・床板、床下機器、ベンチレーターはプラ製で、別途購入品になります。
◆車体と屋根をネジ止めも可能な構造とし(ネジは別売)、車体外板と内板の貼り合わせの際の位置決めガイドを設けるなど、組み立てやすさにも配慮。
(既発売の「マロネ29 103〜」以降と同じ構造)
写真は、昭和24年の急行「銀河」登場当初のオロフ33としての組立例です。
急行「銀河」登場当初の9日間はオロフ33に行灯式テールマークを取付けた姿が見られました。
この際に幌を外していたので、この姿にするための幌枠部品が付属します。
(幌枠の内幅に合わせて妻板の貫通路幅を拡大すると、より実感的になりそうです)
また、この当時は尾灯が埋込式に改造される前なので、可搬式のものを取付けた状態としています。
(オロフ33実車の妻板裾は製品のプラ妻板より長いので、この付近は多少アレンジしています)
窓の保護棒が見える部分は給仕室で、その窓部分には棚が設けられているため通常はスリガラスでしたが、戦後しばらくは透明ガラスになっていた車輌も存在しました。(後年、スリガラスに戻されたようです)
車内の仕切も付属します。
プラ内装部品「K4014 大型ボックスシート」を取付けています。
キット内容です。
・「銀河」テールマーク図柄のシートも付属しますが、色調の詳細は不明なので3種類入れてあります。
(テールマークシートはシールではないので接着してください)
・テールマークシートにはおまけとして、急行「銀河」ヘッドマークも付属しますが、実際の「銀河」での取付はなかったようです。
(イベント時などに機関車への取付はあり、数種類のデザインが存在しました)
■別途購入品
【屋根・床板】
K4030 丸屋根客車屋根セット (2輌分入)
または K4033 切妻・丸屋根客車屋根セット (各1輌分入)
【床下機器】
K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【ベンチレーター】
K4037 ガラベンセット (40ヶ入)
【内装】
K4014 大型ボックスシート (2輌分入)
【台車】
GM製 (5024) TR23台車
【幌】
GM製<8612>貫通幌(客車・旧国型 グレー)
または <8611>貫通幌(客車・旧国型 ブラック)
【窓セル】
透明プラ板、塩ビ板など
【インレタ】
□形式 K3051 へいわ用インレタ (オロフ33 5用(形式が二段の旧方式) 1輌分入)
(オロフ33(形式が一段の方式))の場合、上記インレタか「W座席車2・食堂車インレタ」の「オロ」等を切り貼り)
(スロフ31100の場合、「K3078 W座席車インレタ1」の「スロフ31200」等を切り貼り)
□窓下の標記類など[白] (ぶどう色2号以外は必要) K3065 等級標記他インレタ(白)
(以下は任意)
【屋根取付ネジ】
エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入)
入手困難な場合キングス製ネジも用意 →K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)
【二段雨樋】
K3091 雨樋 (6輌分入)
【デッキ扉開放用部品(上級者向け)】
K3922 丸屋根客車デッキ開放用部品
【テールレンズ】
K3074 テールレンズ(丸屋根客車他) (12ヶ入)
オロフ33形は、昭和14年3月にスロフ31100形として5輌が製造された形式で、スロ30960形(後のオロ36形)の緩急車形です。それまでの鋼製二等緩急車はいずれも、通常の二等車よりも定員を4人減らして車端に車掌室を設けていましたが、この形式では特急運用を考慮して給仕室も設けたことが特徴です。このため、定員はスロ30960形よりも8人少ない56人となり、車掌室と給仕室は通路を挟む形で配置されました。向かい合わせの固定式腰掛を備えた客室と、1300o幅の広窓についてはスロ30960形と同一です。
登場当初、1〜3は東鉄に、4・5は大鉄に配置され、前者は特急「鴎」などで使用され、昭和16年10月にオロフ33形に形式変更されました。その後は、戦後初の特急として昭和24年9月に登場した「へいわ」(25年1月「つばめ」に改称)に連結されたほか(スロ34形と共用)、同じ時に初の愛称付急行となった「銀河」にも連結され、「銀河」登場当初の9日間は編成最後部のオロフ33に行灯式テールマークを取付けた姿が見られました。(24年10月の編成記録ではスロフ30を連結しているので、これと共通運用だった可能性も考えられそうです) なお、これより前の昭和21年にオロフ33 4が連合軍に接収されましたが、昭和27年4月に返還されています。
特別二等車の登場で「つばめ」からは外れましたが(「銀河」でいつまで運用されたかは不明)、その後は急行「瀬戸」や準急「くろしお」などで使用されました。
昭和36年度にはオロフ33形の全車が蛍光灯化され、この際にオロフ33 5は便所・洗面所窓を二段窓に更新されたようです。
昭和40年9月には、オロフ33 1・2・4が、内装はそのままでオハフ53形に格下げされ(オロフ33 1・2は従来の番号のまま、4は番号を詰めてオハフ53 3に)、以後は水戸線、水郡線などの普通列車で使用されました。
オロフ33 3・5は団体臨時列車で使用するため格下げされず、全室の戦前製二等車(この当時は1等車)としては遅い時期まで残りましたが、昭和42年2月に廃車されました。格下げされたオハフ53も1が昭和43年3月に、3は6月、2は9月に廃車となりました。
■リンク
アルモデル
キングスホビーアーカイブ
アルモデル キングスホビー製品ページ