Nゲージ オユ36 / オユ61
K0223 オユ36(昭和29年度改造後/スユ37) 組み立てキット [\4,900+税] 【2025年1月発売】
半切妻(キノコ折妻)の郵便車オユ36の、室内配置改造後の形態を模型化。
(旧キングスホビーでは発売に至らなかった製品です)
組立例は、急行「津軽」や東北線普通列車などで使用された、電気暖房取付改造後のスユ37(ぶどう色2号)としています。
●オユ36の特徴の妻板は真鍮エッチング板製で表現。
側面の雨樋や妻板の雨樋縦管の付かない簡素な形態を再現。(本製品は別付けの二段雨樋は取付不要です)
●本製品は瞬間接着剤・ゴム系接着剤併用でも組立可能です。
◆本製品には補助動力として GM製<5716>コアレスモーター動力ユニット(20m級長軸距) の組込みもできます。
(動力が不要な際、動力なし床板に交換も可能)
デッキ側の妻板は、キノコ折妻となっています。
側面に雨樋は付かず、各扉上にのみ水切が付き、妻板の雨樋縦管の付かないことも特徴です。
なお、妻板上部の屋根布押えについては、室内配置改造時、もしくはその後に取付けられたようです。
また、上写真のように、区分室上の明り窓は開状態として組むこともできます。
(オユ61キットも同様。この窓枠は下側が曲げづらく歪みやすいので上級者向き)
非デッキ側は窓なしの貫通扉となっています。
本製品の内容です。(GM製の郵便マーク窓セルも付属) (エッチング板に記載の品番は誤りです)
別途購入品
【屋根・床板】
K4029 切妻客車屋根セット (2輌分入)
または K4033 切妻・丸屋根客車屋根セット (各1輌分入)
【床下機器】
K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【ベンチレーター】
K4037 ガラベンセット (40ヶ入)
【テールレンズ】 K3074 テールレンズ(丸屋根客車他) (12ヶ入)
【台車】
GM製 (5024) TR23台車 または (5006) DT13 (TR23Bの代用)
【補助動力関連】 いずれもGM製
<5716>コアレスモーター動力ユニット(20m級長軸距)
<8520>動力台車枠・床下機器セット A-34(DT12/13/14+8596BМ)
<8312>ユニバーサルシャフト(4種・各2本入り) ●21m級用を1本使用
●これを使わない場合、台車中心間距離がスケールより2mm狭くなります
【幌】
GM製<8612>貫通幌(客車・旧国型 グレー)
または GM製<8611>貫通幌(客車・旧国型 ブラック)
【窓セル】
透明プラ板、塩ビ板など
【インレタ】
□形式 K3095 郵便車・荷物車他インレタ
□窓下の標記類[赤・白] K3070 郵便車用インレタ1(切妻・10系)
または K3065 等級標記他インレタ(白) (〒の赤は先に車体側を赤く塗って表現)
(任意) 【屋根取付ネジ】 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入)
入手困難な方にはキングス製ネジも用意→ K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)
オユ36形は、昭和24年12月に6輌が製造された郵便車です。連合軍の郵便車への改善意見を受けて、従来の郵便車よりも区分室を拡大、区分室と郵袋室を1ヶ所ずつにまとめるなど大きく変化し、形態的にも両引戸が1ヶ所に減少するなど、前々年に製造のマユ35形(車掌室取付前はマユ34形)とは印象が大きく変わり、独特の形態となりました。(少し遅れて登場したオユ60形も妻板形状や下回り以外は酷似しています) 「キノコ折妻」などと呼称される半切妻の形状や屋根についてはマユ35形と同様ですが、台車はTR23B(TR34を平軸受にしたタイプ)に変更されています。
従来の郵便車と異なる室内配置のオユ36形は運用上不便だったため、オユ36 1〜5は昭和29年度に、他の郵便車と同様の区分室前後に郵袋室を設けた配置に改造され、前位側の出入台は完全に閉塞、従来の両引戸は撤去して前後の郵袋室に両引戸と片引戸を新設、窓配置も大幅に変更と、改造前とは全く別形式と思えるほど大きく変化しました。また、側面に設けられていた郵便差入口はこの際に撤去されています。1両のみ未改造のままだったオユ36 6は、昭和31年11月に類似の改造が行なわれましたが、これは同時期に施工のオユ40形→スユ40形の改造に準じた内容とされたため、他のオユ36形とは引戸位置も窓配置も異なる形態となり、形式もスユ40 11に変更されました。(後に電暖取付、昭和48年12月廃車)
オユ36 1は昭和31年11月に区分室内を蛍光灯化しましたが、この際に一部の通風器を移設しています。(他車は別の改造方法のため移設なし)
オユ36形は東海道・山陽本線の急行「雲仙」「筑紫」「さつま」などで使用されましたが、昭和36年9月〜12月に電気暖房を取付けてスユ37形となり、改造当初は2001が宮原に、2002〜2005は尾久に配置され、東北本線の普通列車や急行「津軽」などで使用されました。
昭和46年3月にスユ37 2004が、47年3月に2002が、51年度に2005が廃車となり、最後まで残ったスユ37 2001・2003も52年12月に廃車、形式消滅しました。
K0237 オユ61 3〜 組み立てキット [\4,900+税] 【2025年1月発売】
昭和30年にオユ60を室内改造して登場した切妻(キノコ妻)の郵便車オユ61 3・4を模型化。
(旧キングスホビーでは発売に至らなかった製品です)
組立例は、晩年に東海道線などで使用されていた頃のオユ61 3〜(ぶどう色2号)としています。
●側面の雨樋や妻板の雨樋縦管の付かない簡素な形態を再現。(本製品は別付けの二段雨樋は取付不要です)
●本製品は瞬間接着剤・ゴム系接着剤併用でも組立可能です。
◆本製品には補助動力として GM製<5716>コアレスモーター動力ユニット(20m級長軸距) の組込みもできます。
(動力が不要な際、動力なし床板に交換も可能)
オユ61 3〜の実車写真では側引戸以外の保護棒が見えないので、その状態として組んでいます。(保護棒の部品は付属します)
オユ61 3〜の床下機器配置は荷物車・郵便車としては概ね一般的なものですが、向きについては逆になっています。(オユ36やオユ61 1〜とも逆)
(本製品のラベル写真では誤った向きになっています)
オユ61 3〜は完全切妻ですが、デッキ側はキノコ妻にハシゴが付き、側面のウインドシルが細いという、過渡的な形態となっています。
これらの点や下回り以外はオユ36と酷似しており、側面に雨樋は付かず、各扉上にのみ水切が付き、妻板の雨樋縦管の付かないといった特徴についても同様です。
ただし、妻板上部の屋根布押えは室内配置改造後も省略されたままだったようです。
本製品の内容です。(GM製の郵便マーク窓セルも付属)
妻板は従来の切妻客車製品よりもグレードアップ工作等をしやすい構成に変更しています。
デッキ周りは最近の切妻客車製品(切妻の開放ロネ、スロネ30リニューアル)に近い構成ですが、編成端に連結されることも多い形式なので、プラ床板のライトユニット取付部を活用可能にするため、デッキ部のステップを車体内板につなげた形にするなど変更しています。
貫通扉はおまけ部品も2枚付属しています。
別途購入品
【屋根・床板】
K4029 切妻客車屋根セット (2輌分入)
または K4033 切妻・丸屋根客車屋根セット (各1輌分入)
【床下機器】
K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【ベンチレーター】
K4037 ガラベンセット (40ヶ入)
【テールレンズ】 K3074 テールレンズ(丸屋根客車他) (12ヶ入)
【台車】
GM製<5002>TR11 または <5018>DT10
●GM製TR11とDT10の違いはカプラーの首の長さのみです。
【補助動力関連】 いずれもGM製
<5716>コアレスモーター動力ユニット(20m級長軸距)
<8521>動力台車枠・床下機器セット A-35(DT10/11/12+8596BМ)
<8312>ユニバーサルシャフト(4種・各2本入り) ●21m級用を1本使用
●これを使わない場合、台車中心間距離がスケールより2mm以上狭くなります
【幌】
GM製<8612>貫通幌(客車・旧国型 グレー)
または GM製<8611>貫通幌(客車・旧国型 ブラック)
【窓セル】 透明プラ板、塩ビ板など
【インレタ】
□形式 K3095 郵便車・荷物車他インレタ (番号は切り貼り必要)
□窓下の標記類[赤・白] K3070 郵便車用インレタ1(切妻・10系)
または K3065 等級標記他インレタ(白) (〒の赤は先に車体側を赤く塗って表現)
(任意) 【屋根取付ネジ】 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入)
入手困難な方にはキングス製ネジも用意→ K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)
オユ61 3〜は、昭和25年3月に2輌が鋼体化改造されたオユ60形を、昭和30年11月に改造して登場した郵便車です。
オユ60形は、3カ月ほど前に登場したオユ36形と同じく、連合軍の郵便車への改善意見を受けて、従来の郵便車とは大きく異なる室内配置とされた形式で、多くの点でオユ36形と酷似していますが、木製客車の台枠等を流用した鋼体化改造車のため完全切妻の車体となり、台車もTR11となっています。車体についてはオハ60形と同様の細いウインドシル、雨樋がなく扉上にのみ水切あり、キノコ妻など、初期の鋼体化改造車の特徴を有しています。
オユ60形はオユ36形と同じく、従来の郵便車と異なる室内配置が運用上不便だったため、オユ36形に続いて昭和31年11月に改造されることになり、室内配置などが近似しているオユ61形に編入され、オユ61 3・4となりました。この改造で、他の郵便車と同様の区分室前後に郵袋室を設けた配置となって、前位側の出入台は完全に閉塞、従来の両引戸は撤去して前後の郵袋室に両引戸と片引戸を新設、窓配置も大幅に変更と、改造前とは全く別形式と思えるほど大きく変化しました。また、側面に設けられていた郵便差入口はこの際に撤去されています。
オユ61 3・4の改造当初は新潟に配置されて準急「越後」、急行「天の川」などで使用され、オユ61 3は昭和43年6月の廃車まで新潟を離れなかったですが、オユ614は39年頃(詳細時期不明)に名古屋に転じ、宮原、長野を経て45年頃に京都に転じてオユ61 1・2と合流する形となり、オユ61形の残存3輌のいずれもこれが最終配置となりました。オユ61 1・2は昭和49年7月に廃車となりましたが、オユ61 3はその後もしばらく残って53年9月に廃車、形式消滅しました。
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