Nゲージ スハ32 1〜(スハ32600) / スハフ32 1〜(スハフ34200) / スハニ31 1〜(スハニ35650)


K1061 スハ32 1〜(スハ32600) 組み立てキット  [\3,900+税]  【2022年7月発売】 

●特急「燕」や急行、湘南列車をはじめとする普通列車などで幅広く使用されたスハ32形のうち、二重屋根のスハ32 1〜136を模型化。
 組立て例は、登場当初のスハ32600です。
●丸屋根のスハ32形よりも雨樋位置がやや低い特徴も再現。(二重屋根客車他形式と同じく約0.3ミリ低い)
●車内の便所などの仕切や、日除けの鎧戸が付属します。
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。
●主な仕様は、最近の客車製品と同様で、車体(妻板以外)と雨樋、明り窓、車内の仕切は真鍮エッチング板で、本製品に付属します。
◆妻板・屋根・床板、床下機器、ベンチレーターはプラ製で、別途購入品になります。

初回生産分(イベント・通販限定)は、車体側板のウインドシル(窓下の帯状の張り出し部)の幅を約0.2ミリ細くしていたため、
正規の寸法とした修正品を追加しています。(スハフ32も同様)
(エラー側板はスハニ31と同じシル幅ですが、余ることになるこの部品は自由形や、雨樋貼り付けの練習などに活用できます)
◆スハ32・スハフ32キット説明書と車体内板の矢印向きが食い違っていました。
 組み立ての際は、車体内板の矢印が逆向きになっていると考えて組んでいただけますようお願いいたします。


スハ32・スハフ32 別途購入品
【屋根・妻板・床板・ベンチレーター】
 K4036 二重屋根客車プラパーツセット (各2輌分入) 
【床下機器】
 K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【内装】 
 K4005 普通車用ボックスシート
【台車】
 GM製 (5024) TR23
【幌】
 GM製<8612>貫通幌(客車・旧国型 グレー)
 または GM製<8611>貫通幌(客車・旧国型 ブラック)(10ヶ入)
【窓セル】
 透明プラ板、塩ビ板など
【インレタ】 
 □形式   K3026 燕客車用インレタ (スハ32600用 4輌分、窓下の三等標記 5輌分入)
       K3078 W座席車インレタ1 (スハ32600・スハ32 1〜用 各2輌分、スハフ34200・34286〜・スハフ32 1〜・85〜用 各1輌分入) 
 □窓下の標記類など[白]  K3065 等級標記他インレタ(白) ●ぶどう色2号の場合は不要

(以下は任意)
【スハフ32 テールレンズ】
 K3074 テールレンズ(丸屋根客車他) (12ヶ入)  ※孔の開いてないテールライト部品を使用する場合は不要
【屋根取付ネジ】
 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入) ※屋根を接着で固定する場合は不要
 入手困難な方にはキングス製ネジもご用意しました。 →K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)
【別貼り ウインドシル・ヘッダー】
 K3103  ウインドシルA(幅広)  (7.5輌分入)
 K3105  ウインドヘッダー (9輌分入)
【デッキ扉開放用部品(上級者向け)】 
 K3923 二重屋根客車デッキ開放用部品


 スハ32 1〜は、昭和4〜6年にスハ32600形として158輌が登場し、昭和16年11月にスハ32 1〜136となった、二重屋根20メートル級客車の代表形式です。
 スハ32600形は、それまでの三等車オハ32000形(後のオハ31形)と較べ、車長は17メートルから20メートルとなり、座席間隔は1300ミリから1455ミリに拡大されて座席背摺りはベニヤ張りながら傾斜が付けられ、定員は80名から88名に増加し、側窓は向かい合わせの座席に対して600ミリ窓2枚が配置されて二等車と同様の窓配置となるなど、大きく改良され、室内配置や定員はその後登場する三等車の標準となりました。また、窓高さ・ウィンドシル幅の拡大、長形台枠の採用、軸バネ式のTR23台車の採用などは、同時期の新製客車と同様です。
 スハ32600形は当初、158輌中131輌が東京鉄道局に配置され、その内の半数以上は湘南列車(東海道線の区間列車(普通列車))用として電気暖房が取付けられていました(後の電気暖房とは方式が異なります)。湘南列車以外では、昭和5年に登場の特急「燕」や各地の急行などでも使用され、「燕」用のスハ32600形には二等車並に煤煙除けの網戸と扇風機が取付けられていました。
 昭和13年5月と14年3月にはスハ32705〜32734の22輌が華中鉄道に転出し、16年11月の称号改正では、この分の欠番を詰めてスハ32 1〜136となりました。昭和18年以降には湘南列車用のスハ32形81輌に対して座席減少工事(一部座席のロングシート化)が行われてスハ36形となりましたが、24〜26年の更新修繕の際にスハ32形に復元しています。なお、戦災ではスハ36形12輌とスハ32形3輌の計15輌が廃車となっています。
 戦後、スハ32形は8輌が連合軍に接収され、その内の7輌は返還後スハ32形に復元されました。残りの1輌は返還後、特別職用車スヤ51 18に改造され、その後試験車を経て保健車スヤ32 1となって最後まで復元されなかったものの、他のスハ32形(元スハ32600形)よりも長命で、スハ32形としては経歴、形態共に異色の存在となりました。
 戦後のスハ32形は主に普通列車で使用されましたが、昭和36年からは他車種への改造が始まり、41年までにオハネ17形へ97輌、オシ16形に1輌が改造されています。昭和39年からは廃車も始まり、最後まで残ったスハ32 2037が45年1月に廃車となって、二重屋根のスハ32形は消滅しました。





K1062 スハフ32 1〜(スハフ34200) 組み立てキット  [\3,900+税]  【2022年7月発売】 

●スハフ32形のうち、二重屋根でリベットの多いスハフ32 1〜84を模型化。
 組立て例はぶどう色2号のスハフ32です。
●基本的な仕様はスハ32と同様です。


スハ32、スハフ32キットには日除けの鎧戸が付属します。
鎧戸のパーツは数枚が繋がった状態としていますが、切り離しやすくしているので、1枚ずつ高さを変えて貼ることもできます。
(特急用のスハ32は鎧戸の代わりに煤除けの網戸が付き、日除けは窓掛装置(巻上カーテン)でした)


この組立て例では、「K3923 二重屋根客車デッキ開放用部品」(上級者向け)を使用して、片側のデッキを開放状態にしています。


 スハフ32 1〜は、昭和4〜7年にスハフ34200形として105輌が登場し、16年10月にスハフ321〜98となった形式です。(85〜98はリベット減少)
 スハフ34200形は、同時期に登場したスハ32600形の緩急車形で、それまでの三等緩急車オハフ34000形(後のオハフ30形)と較べ、車長は17メートルから20メートルとなり、座席間隔は1300ミリから1455ミリに拡大されて座席背摺りはベニヤ張りながら傾斜が付けられ、定員は72名から80名に増加し、側窓は向かい合わせの座席に対して600ミリ窓2枚が配置されて二等車と同様の窓配置となるなど、大きく改良され、室内配置や定員はその後登場する三等車の標準となりました。また、窓高さ・ウィンドシル幅の拡大、長形台枠の採用、軸バネ式のTR23台車の採用などは、同時期の新製客車と同様です。昭和4〜6年製のスハフ34200〜34285はリベットの多い車体でしたが、6・7年製のスハフ34286〜34304は、車体側面と妻面のリベットが減少し、床下機器配置も変更され、丸屋根が採用されたスハフ34400形(後のスハフ32 99〜)に近い形態となっています。
スハフ34200形は当初、105輌中61輌(リベット減少は9輌)が東京鉄道局に配置され、その内の46輌(推定、全車リベットの多いグループ)は湘南列車(東海道線の区間列車(普通列車))用として電気暖房が取付けられていました(後の電暖とは異なる方式)。その他のスハフ34200形は急行などで使用されました。
 昭和13年5月にはスハフ34251・34252・34292〜34294が、14年3月にはスハフ34290・34291が華中鉄道に転出し、16年11月の称号改正では、この分の欠番は詰めてスハフ32 1〜98(85〜98はリベットの少ないグループ)となりました。
昭和18年以降には湘南列車用のスハフ32形46輌に対して座席減少工事(一部座席のロングシート化)が行われてスハフ35形となりましたが、24〜26年の更新修繕の際にスハフ32形に復元しています。なお、戦災でスハフ35形5輌とスハフ32 96の計6輌が廃車となっています。
 戦後は主に普通列車で使用されましたが昭和39年から廃車が始まり、一部はオハネ17形などへ改造されました。44年2月・3月のスハフ32 2088・91の廃車でリベットの少ないグループは消滅し、肥薩線用で最後まで残ったスハフ32 43・44が46年12月、47年1月に廃車となり、二重屋根のスハフ32形は消滅しました。





K1070 スハニ31 1〜(スハニ35650) 組み立てキット  [\3,900+税]  【2022年12月発売】 

特急「燕」などで使用された、二重屋根のスハニ31 1〜20を模型化。
◆本製品には補助動力として GM製<5716>コアレスモーター動力ユニット(20m級長軸距) の組込みもできます。
◆補助動力付で製作した場合でも、動力の必要がない時には、通常の動力なし床板に交換することも可能です。 
●スハ32などよりもウインドシルが細い特徴も再現。(スハ32より約0.2ミリ細い)
●本製品はハンダ付け推奨ですが、瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。


客室窓の一部は鎧戸を下した状態で組んでいます。
今回発売品では、鎧戸の上段と下段を別パーツ化して貼り重ねる構成に変更したので、立体感が増しています。



本製品の内容です。(試作品のため、荷物室保護棒や内板の動力止めなどの形状は若干異なります)
動力ユニットの床下機器取付用の床下(右上)、日除けの鎧戸なども付属します。(側板下の部品)


補助動力を組み込んだ状態です。

動力ユニット用の床板も付属するので、動力付にする場合でも床下機器取付は容易です。
(この床板はプラ板などで0.8〜0.9ミリ程度嵩上げする必要はありますが、本キットのランナーを3枚重ねでも可)


写真中央の動力なし床板の場合は、中央部の仕切やプラ内装部品「K4005 普通車用ボックスシート」の取付もできます。


■別途購入品
【屋根・妻板・床板・ベンチレーター】 (半ガラは17〜18ヶ使用)
 K4036  二重屋根客車プラパーツセット (各2輌分入) 
【床下機器】
 K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【内装】
 K4005 普通車用ボックスシート
【台車】
 GM製 (5024) TR23

【補助動力関連】 いずれもGM製
 <5716>コアレスモーター動力ユニット(20m級長軸距)
 <8521>動力台車枠・床下機器セット A-35(DT10/11/12+8596BМ) 
 <8312>ユニバーサルシャフト(4種・各2本入り) ●21m級用を1本使用  
 ●これを使わない場合、台車中心間距離がスケールより2mm狭くなります

【幌】 GM製<8612>貫通幌(客車・旧国型 グレー)
   または <8611>貫通幌(客車・旧国型 ブラック)
【窓セル】
 透明プラ板、塩ビ板など

【インレタ】
□形式   K3076 W荷物車インレタ (スハニ35650・スハニ31 1・スハユ30 5・スロニ31 4用 各1輌分入)
      K3026 燕客車用インレタ  (スハニ35651・スハニ35657用 各1輌分入、窓下の標記類)          
□窓下の標記類など[白]  
 K3065 等級標記他インレタ(白)  ●ぶどう色2号の場合は不要

(以下任意)
【テールレンズ】
 K3074 テールレンズ(丸屋根客車他) (12ヶ入)
【屋根取付ネジ】
 エコー製 B1421S ナベ頭 M1.4×2mm長 (20本入)
  入手困難な方にはキングス製ネジもご用意しました。
  →K3101 屋根取付ネジ(M1.4×2mmネジ(1種)) (10本入)
【別貼り ウインドシル・ヘッダー】
 K3104  ウインドシルB(幅狭)  (7.5輌分入)
 K3105  ウインドヘッダー (9輌分入)
【デッキ扉開放用部品(上級者向け)】
 K3923 二重屋根客車デッキ開放用部品


 スハニ31 1〜は、昭和5年にスハニ35650形として20輌が登場した三等荷物合造車で、16年10月にスハニ31 1〜20となった形式です。
 スハニ35650形は、20メートルの車長となって、従来より座席間隔や窓高さ拡大が行われたのは、同時期に登場したスハ32600形(後のスハ32 1〜)と同様ですが、ウィンドシルの幅はオハ32000(オハ31)と同等の細いもので、台枠は長形台枠を採用せず、魚腹台枠となった事はスハ32600形と異なります。魚腹台枠とされたのは、荷物車・荷物合造車などには車体側面に開口部があり、長形台枠では強度が不足すると考えられた為ですが、結果的に強度に問題ない事が判明した為、後に登場する荷物車等では長形台枠が採用されています。
 スハニ35650形は当初、20輌中15輌が東京鉄道局に配置され、湘南列車(東海道線の区間列車(普通列車))用として電気暖房が取付けられていました(後の電気暖房とは方式が異なります)。湘南列車の他には、特急「燕」や各地の急行などでも使用され、「燕」用のスハニ35650形には二等車並に煤煙除けの網戸と扇風機が取付けられました。昭和16年10月の称号改正ではスハニ31 1〜20となり、18年頃には湘南列車用のスハニ31形11輌に対して座席減少工事(一部座席のロングシート化)が行われてスハニ33形となりましたが、25・26年の更新修繕の際にスハニ31形に復元しています。なお、戦災ではスハニ33 3・6・8とスハニ31 12・19の計5輌が廃車となりました。
戦後はスハニ31・スハニ33形の各3輌、計6輌が連合軍に接収され、三等室を二等室に改造した二等荷物合造車のスロニ31形(5輌)とスロニ34形(1輌)となり、スロニ34形は衛生車となった後に部隊輸送用の簡易寝台車に改造されましたが、昭和30年12月までに全車スハニ31形に復元されています。なお、スロニ31形は1輌を除いて27年3月までに接収解除され、残りの1輌(スロニ31 4)も29年11月に接収解除となり、スハニ31形への復元までの間は普通列車で使用されました。その後、スハニ31形は主に普通列車で使用されましたが、昭和34・37・38年には3輌が配給車オル32形へ、1輌が救援車スエ31形に改造され、41年からは廃車も始まり、最後まで残ったスハニ31 2・9・11・14が43年10〜12月に廃車となりました。丸屋根のスハニ31形は43年8月までに廃車・改造されていたため、この時点でスハニ31形の形式消滅となっています。
 なお、昭和5年にはスハニ35650形とほぼ同形の三等郵便合造車のスハユ35300形が6輌製造されていますが、外観上の相違点は、郵便室の側窓がスリガラスとなった程度でした。スハユ35300形は湘南列車と九州の急行などで使用され、昭和16年10月の称号改正でスハユ301〜6となり、戦災ではスハユ30 2・6が廃車となっています。戦後は普通列車で使用されましたが、昭和39年には1輌がスエ31形に改造され、残った3輌は43年10月に廃車、形式消滅となりました。




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