Nゲージ 特急「燕」 昭和6年 7輌セット / スイテ48(スイテ37020)   2022年12月発売

K1199 特急「燕」 昭和6年 7両セット 組み立てキット  [\27,000+税]  

●下記編成の5形式7輌をセットにして、昭和6年のフル編成とした製品です。
●本セットは、客車キットの単品を詰め合わせにした内容のため、屋根・床板・台車などのパーツ類は客車単品と同様、別途購入となります。
(セットと単品では、セットのほうが若干割引きされているのと、外箱の有無以外は同一です) 
◆このセットに「K1061 スハ32600」を2輌追加で昭和7年3月以降の水槽車を外した編成に、3輌追加で昭和9年12月以降の編成になります。


■別途購入品
K4036 二重屋根客車プラパーツセット ×4 
K4034 客車床下機器セット ×1
K4038 客車床下機器セットB ×3
K4011 小形タンク
K4037 ガラベンセット   (ステップ・行灯)
K3059 プラ床板用TR71台車
K3060 プラ床板用TR73台車
K3026 燕客車用インレタ
K3073 等級標記・スニ41他インレタ(黒)

【内装】 
K4001 展望車用シート・寝台
K4003 転換クロスシート
K4013 食堂車テーブル・イス
K4005 普通車用ボックスシート ×2

GM製<5024>TR23 ×5
GM製<8612>貫通幌(グレー) ×2
または<8611>貫通幌(ブラック) ×2
●各社 片側絶縁車輪 12ヶ
(中空軸車輪の場合、台車側梁と枕梁の間をテープ で絶縁し、台車片側は「K3502 プラネジ」で固定)
●各種カプラー   13ヶ
●透明プラ板、塩ビ板など

(以下任意)
 K3107 屋根取付ネジ(低頭)  (M1.4×2.5mmネジ) ×2
【別貼り ウインドシル・ヘッダー】 
 K3103  ウインドシルA(幅広)  (7.5輌分入)
 K3105  ウインドヘッダー (9輌分入)
【デッキ扉開放用部品(上級者向け)】
 K3923 二重屋根客車デッキ開放用部品

(2023.04.29追記)
燕セットの必要部品について記載漏れがあり、床下機器は「K4034 客車床下機器セット」4セットの他に「K4010 大型電池箱」も必要でしたが、床下機器のセット内容を小変更した「K4038 客車床下機器セットB (戦前二重屋根客車他用)」を新たに発売することにいたしました。
(付属の電池箱を小型×4,大型×2の代わりに大型×6に変更、機器箱を大小各×2の代わりに小×4に変更、価格は従来品と同じ\1,200)
燕セットの場合はこれが3セットと、従来の床下機器セット(K4034)が1セットで対応可能となりますので、上記別途購入品はその内容に書き換えました。



 特急「燕」は、昭和5年10月1日、東京−神戸間で運転を開始した列車で、同区間の所要時間は特急「富士」「櫻」よりも40分〜1時間18分短い8時間55分〜9時間となり、「燕」は「超特急」とも呼称されました。 「燕」は所要時間短縮のために、停車駅・停車時間を絞り、補助機関車の走行中開放、機関車乗務員の運転中交代などが行われ、このほか、機関車交換の時間を省くため、東京−名古屋間は電化区間を含めてC51形の通し運転としましたが、横浜−名古屋間の約5時間が無停車(国府津または沼津は後補機連結のため運転停車)となり、牽引機の給水ができないため専用の水槽車が3両新製され、機関車次位に連結されました。この水槽車の連結は、昭和7年3月15日から静岡に停車して給水することになったために取りやめられ、三等車(スハ32600形)が増結されました。
 「燕」の客車は、当時の最新形式を使用していましたが、当初は展望車の連結はされず、代わりに特急「富士」からマイネフ37230形を転用して連結されました。これは昭和6年9月4日から、新製のスイテ37020形2両と、スイテ37000形から改造のスイテ37030形1両に置き換えられています。また、前述の通り、昭和7年3月15日から水槽車を連結しなくなったため、スハ32600形が増結されました(昭和8年5月の時点で2両増結された9両編成となっていたことが確認できますが、当初から2両増結となっていたかは不明です)。
 昭和9年12月1日改正で、丹那トンネルの開通により東海道本線は現在と同じ熱海経由となり、スハ32600形がさらに1両増結されて10両編成となりました。また、牽引機も東京−沼津間はEF53、沼津−名古屋間はC53形に変更されています。
 昭和10年頃には、編成の前半部が丸屋根のスハニ35700形・スハ32800形・スシ37800形に置き換えられ、その後も車両の置換えは進み、昭和14年頃にはスハ33650形などの広窓車主体の編成となりましたが、戦時体制下の昭和18年2月15日改正で運転区間は東京−大阪間に短縮され、同年7月1日には「特急」の列車種別が廃止されたため、「燕」は「富士」と共に第一種急行となり、同年10月1日には廃止となりました。




K1003 スイテ48(スイテ37020) 組み立てキット  [\4,500+税]

戦前は「燕」で、戦後は「はと」で使用されたスイテ48(スイテ37020)を模型化。


●展望デッキは洋白製で繊細に再現。登場時と晩年の2種類が付属。
●区分室等の仕切が付属します。
●戦後のスイテ48に取付けられた横引きカーテンも付属。
●本製品はハンダ付け推奨ですが瞬間接着剤・ゴム系接着剤の併用でも組立てできます。


本製品の内容です。(これにφ0.4の真鍮線追加)
車体のエッチング板は試作品のため、部品の配置は若干異なります。
煤除けの網戸や、戦後のスイテ48に取付けられたカーテンも付属します。
(窓配置に合わせたカーテンの内側に、2つ1組のカーテン部品を接着することで、内側と外側で色違いのカーテン表現も可能です)
テールマーク図柄のシートも付属しますが、シールではないので、丸く切り抜いて接着してください。


車内の仕切が付属します。
また、プラ内装部品「K4001 展望車シート・寝台」を取付できます。


テールマークの貼り付け例です。
右はマイネフ37230(マイネフ38)ですが、昭和6年にスイテ37020が登場する前の「燕」の最後部にはこの形式が連結されていました。
燕のテールマークの色については、『「富士」と同じ群青色地に、白色の燕と縁取り、文字は黄色』との記述も見られますが、写真では、明らかに地色より文字色が濃い色のものも見られ、ローマ字の表記違いも含め、少なくとも2種類以上のデザインが存在したようです。
色調の詳細は不明でもあるため、本製品の燕マークは数種類入れてあります。


■別途購入品
【屋根・妻板・床板・ベンチレーター】  (半ガラは14ヶ使用)
 K4036  二重屋根客車プラパーツセット (各2輌分入) 
【床下機器】 
 K4034 客車床下機器セット (2輌分入)
【小型タンク(温水器)】
 K4011 小形タンク (8輌分入) (K4029・K4033の切妻屋根にも付属)
【台車】 
 K3060 プラ床板用TR73台車 
●各社 片側絶縁車輪 6ヶ必要
 (中空軸車輪の場合、台車側梁と枕梁の間をテープ等で絶縁し、台車片側は「K3502 プラネジ」で固定)
●各種カプラー   いずれか1〜2ヶ必要
  KATO製 カトーカプラーN(黒) 11-702(20ヶ入)
  GM または KATO製 アーノルドカプラー(要スプリング)
【展望デッキ下ステップ・行灯】
 K4037 ガラベンセット (ステップ1輌分入)
【内装】 
 K4001 展望車用シート・寝台

【インレタ】
□形式   
 ●K3026 燕客車用インレタ  (スイテ48 1・2、スイテ37020・37021用 各1輌分)
 ●K3077 W寝台車2・展望車インレタ  (スイテ48 1・スイテ37020用 各1輌分入)       
□窓下の標記類[黒] 
 K3073 等級標記・スニ41他インレタ(黒)

【幌】 GM製<8612>貫通幌(客車・旧国型 グレー)
   または <8611>貫通幌(客車・旧国型 ブラック)
【窓セル】
 透明プラ板、塩ビ板など

(以下任意)
【屋根取付ネジ (低頭)】 
 K3107 屋根取付ネジ(低頭) (M1.4×2.5mmネジ) (10本入)
【別貼り ウインドシル・ヘッダー】 
 K3103  ウインドシルA(幅広)  (7.5輌分入)
 K3105  ウインドヘッダー (9輌分入)
【デッキ扉開放用部品(上級者向け)】
 K3923 二重屋根客車デッキ開放用部品


 スイテ48形は、昭和6年8月に特急「燕」用の展望車スイテ37020形として、2輌が登場しました。
 特急「燕」は昭和5年10月に新設されて以来、最後部には展望車の代わりに一等寝台車のマイネフ37230形を連結していましたが、これを「富士」と同じ仕様の展望車で置き換えると、区分室付の一等車を連結しない編成となるため、「燕」用のスイテ37020形には貴賓・高官の乗車に備えるための区分室が設けられました。この区分室はマイネ37130形(後のマイネ38→マロネ49形)に準じたもので、3人用2室と6人用の1室が設けられ、各室内には洗面台も設置されていましたが、寝台の設備は省略されました。区分室のほかに開放室も設けられ、一人掛けの回転椅子が7人分配置され、定員は計19人となりましたが、他に定員外の展望室の座席が10人分設けられていました。この形式には区分室が設けられたため、室内配置に制約を受け、展望室の座席数は「富士」用のスイテ37000形(後のスイテ38形)などと変わらないものの、展望室はやや狭いものとなり、そのために窓幅もスイテ37000形の1220oから1100oに縮小されました。また、車掌室については省略されましたが、昭和12年に給仕室に手ブレーキを取付けています。
スイテ37020形の外観は、マロネ37350形の最終グループ(マロネ37397・37398)と同様、車体のリベットの少ない形態となったことが目立ちますが、他に、水タンクが従来の円筒型から平形に変更され、取付位置も蓄電池箱の間の床下中心線上となるなど、その後に登場する客車の標準的機器配置となったことも特徴です。
 スイテ37020形は昭和6年9月4日から「燕」で使用を開始し、16年10月の形式称号改正でスイテ48形となり、「燕」が廃止されるまで使用されました。
 戦後は2輌とも連合軍に接収されましたが、スイテ48 1は昭和24年3月に接収解除され、翌年から新設の特急「はと」で、スイテ37 2(後のマイテ58 2)・スイテ49 2(後のマイテ49 2)とともに使用されるようになりました。その後、昭和28年にマイテ58 1が「はと」用として整備されたため予備車となりましたが、31年11月の東海道線全線電化後の「はと」(旧塗色編成)でも使用されるなど、時々運用に入ることがあったようです。
 スイテ48 2は昭和27年12月に接収解除されましたが、営業運転には使用されずに休車となって、客車区で事務所代わりに使用され、31年11月にオシ17形に改造されました。32年5月にはスイテ48 1もオシ17形に改造され、形式消滅しました。




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